2019年3月22日(金)
昼の座談会
【期限つきの香港生活を200%楽しむためのヒント】
香港駐在の方は、この機会にぜひ香港生活を楽しんでいただきたいと思います。皆さんの香港生活がステキなものになりますように、私のおすすめスポットをたくさんご紹介します。詳しくご紹介はできませんが、ご興味のあるものをホームページでご確認いただいて、お出かけいただだけるとうれしいです。
子どもと一緒に遊べるスポット香港はテーマパーク、インドアプレイルーム、アウトドアスポット、ビーチなど子どもと一緒に遊べるスポットが充実しています。スポーツも盛んで、ラグビー、サッカー、アイスホッケーなどの大きな試合もあります。また、子ども向けのミュージカルもたくさん来ますので、お子さまの年齢などに合わせてぜひ一緒に遊んでください。
テーマパークで一番のおすすめは、オーシャンパークです。遊園地と水族館と動物園が一緒になった施設で、ここでは香港でしかできないパンダの飼育が体験できます。ディズニーランドはそんなに広くはありませんが、待ち時間が少ないのがうれしいです。
インドアプレイルームは、ライズというトランポリンパークがあります。ロストというエスケープルームは、閉じ込められた部屋の中から暗号を解いて脱出するアトラクションです。エピックランドもおすすめです。
アウトドアは、ハイキングトレイルが人気です。ドラゴンズバックは東南アジアで一番きれいなハイキングコースと言われています。ラマ島のファミリートレールもおすすめです。
ビーチはレパレスベイが行きやすいです。シルバーマインベイ、チョンサビーチ、ディスカバリーベイなどもおすすめです。私は(フンヨービーチ)がタイのサムイ島のようで好きです。ビーチではビーチクリーンアップボランティアなどに参加してみると、お子さまにとっても学びになると思います。
乗り物が好きなお子さまとは、二階建てトラムに乗ってノースポイントへ行くと楽しいです。スターフェリーもトラムと同じようにレトロな外観がステキです。アレキサンダーグレイハムという消防艇も人気があります。
ランニングレースも盛んで12月に開催されるサンタランが子どもにも人気です。サンタの恰好をして親子で参加できます。11月に開催される(チームフィア)は、山の中のコースで自転車に乗ったり、クイズなどもある楽しいアドベンチャーレースです。
夫婦で楽しむロマンチックディナー香港は100万ドルの夜景としても知られています。絶景のホテルレストランやスカイバーもたくさんありますので、ご主人とロマンチックディナーはいかがでしょうか。他にも個性豊かなテーマのあるバーやイベントなどもおすすめです。日本にいるとデートもあまりできないでしょうから、その後の関係もかなり良くなると思います(笑)
絶景のホテルレストランは、ペニンシュラ、リッツカールトン、フォーシーズンズ、インターコンチなどがあります。また、ルーフトップバーもあります。リッツカールトンのオゾンは、世界で一番高いところにあるバーです。その他にもセヴァ、スカイ、アイバ―、アルト、セラビ、ピクニックなどたくさんのスカイバーがあります。
テーマのあるバーは、孔雀をテーマにしたオフィーリア、トンボの世界のドラゴンフライ、鉄の妖精をモチーフにしたアイロンフェアリー、投獄気分に浸れる監獄バーなどが特徴的です。
イベントは、9~10月にドイツビールの祭典、オクトーバーフェストがいくつも開催されます。有名なのはマルコポーロですね。その他にもビアトピア、ワイン&ダインフェスティバル、日本秋祭りなどがあります。日本のフジロックのような音楽イベント、クロッケンフラップも大盛況です。
夜のハイキングもロマンチックで少しスリルがあって面白いです。クオリーベイは、夜の香港島が満喫できます。タウンサイドだとライオンズロックも夜景がきれいです。
友人たちと一緒にアンティークトラムを借りてパーティーをするのも楽しいです。ジャンクボートもパーティーができます。貸切ではなくふたりでクルーズするのもおすすめです。
子どもと一緒にできること
- テーマパーク
- インドアプレイルーム
- ハイキング
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- ドラゴンズバック
- ラマ島
- レパルスベイ
- スポーツ観戦
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- ラグビー
- サッカー
- アイスホッケー
- ミュージカル
- ビーチ
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- レパルスベイ
- シルバーマインベイ
- チョンサビーチ
- ラマ島
- ディスカバリーベイ
- クリーンアップボランティア
- 乗り物
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- トラムでノースポイント
- スターフェリー
- アレキサンダーグレイハム
- ミュージアム
夫と一緒にできること
- ロマンチックディナー
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- ホテルレストラン(ザ・ペニンシュラ、ザ・リッツカールトン、フォーシーズンズ)
- 眺めのいいスカイバー(オゾン、セヴァ、スカイ、アイバー、アルト、セラビ、ピクニック)
- テーマのあるバー(アシュリーサットンのオフィーリア、ドラゴンフライ、アイロンフェアリー、大館の監獄バー)
- ナイトハイク
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- クオリーベイ
- ライオンズロック
- 楽しむ
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- トラム
- ジャンクパーティー
- アクアルナ
私ができること
- 働く
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- パート
- フリーランスなど
- ボランティア
- 街歩き
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- ミュージアム巡り
- お寺巡り
- ヘリテージトレイル
- アートバゼル
- スポーツチームに所属
- 女子とご褒美
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- スパ
- アフタヌーンティー
- クラス受講
- 語学
- ダンス
- アート
- 料理
- 太極拳
- 近くの国へ週末小旅行
- セブ(フィリピン) 飛行時間 約3時間時差なし
- プーケット(タイ)飛行時間約3時間半 時差1時間 リゾート地
- ホイアン(ベトナム) 飛行時間ダナンまで約2時間 時差1時間 ダナンから車で50分 ランタンの町
- 台北(台湾) 飛行時間約1時間 時差なし夜市
- シェムリアップ(カンボジア) 飛行時間 約2時間半 時差1時間 アンコールワット遺跡群
夜の講演会・交流会
【日系飲食業界が求めている人材と人材確保の現状】
「日系飲食業界が求めている人材と人材確保の現状」というテーマで、香港の飲食業界が抱えている課題を踏まえてお話しさせていただきたいと思います。飲食業界の方でないとピンとこない内容があるかもしれませんが、なるべく一般の方にも分かりやすいようにお話ししますのでよろしくお願いします。
香港は飲食店2万店の食の街香港は、食の街といわれていますが、飲食店がどのくらいあるかご存知でしょうか。2018年度のジェトロの統計では、約1万8,500店とされています。おそらく統計から漏れているお店もありますので、実際には2万店くらいはあると思います。日本料理店は2017年の統計で約1,400店で、そのうち日系の日本料理店は200~250店といわれています。
日系以外で香港資本の日本料理店は、大きく分けると日本のフランチャイジーと、香港人の方がご自分で始めたもの、日系の料理店で働かれていた方が独立して始めたものがあります。中にはとても日本料理とはいえないようなお店もあります。最近はぐるなびなどの情報サイトであらかじめ調べられるようになりましたので、行ってから大きなショックを受けることは、以前より少なくなってきました(笑)
日本料理店のマーケットは、チムサーチョイとコウゼイベイの2大マーケットでしたが、人口減少に伴って徐々に変遷してきています。最近ではニューテリトリ―といわれる、新しいマーケットも生まれています。
香港に輸入される食材は、全体の25パーセントが日本からで、金額は約4,000億円となっています。大きな金額ですが、日本政府は1兆円を達成したいと考えています。日本からの輸入は年々伸びていますが、輸入された食材は、少なからず中国大陸に流れているという現状があります。
輸入品目には、乾燥なまこや乾燥アワビといった中華料理に使う食材も多いですが、日常的に食べる果物や日本酒もあります。まだまだ伸びる可能性があるといわれているので、日本の地方自治体は毎月物産展を開催して頑張っています。
香港の飲食業界は“人材不足”ここからは人材についてお話しします。ご存知のとおり、香港も日本と同じように少子高齢化が進んでいますので、年々スタッフの採用が難しくなっています。にもかかわらず、新しいお店がどんどんオープンし、オーバーストア気味になっています。新しいお店をオープンするには、店長や料理長などのお店の中心となる人材が必要になります。
人材を採用するにあたって、相場並みの給料で募集しても集まらないので、専門業者に依頼してヘッドハンティングをします。すると給料が簡単に1.5~2倍に上がります。既存のお店ではスタッフが新しいお店に移ってしまい、残ったスタッフは休みが取りづらくなり、残業も増えて3Kとなっている現状があります。
Pacific Site Holding Ltd. 代表取締役 吉田 寛さん
香港の最低賃金は、1時間34.5香港ドルです。今年の5~6月には37.5香港ドルに上がる予定になっていますので、さらに賃金が上がり、高校卒の初任給も1万5,000~1万6,000香港ドルという高い金額になっていきます。サービススタッフも皿洗いのおばさんも同じ賃金体系なので、サービススタッフたちからは不平不満が出ます。そうすると賃金を上げざるを得ないということになります。
人材不足の問題を解決するために活動をしていますが、ようやくICIという中華料理の学校に、日本料理のコースができて、新たな人材を育成していくプロジェクトが動き出しました。しかしまだ緒に就いたばかりです。政府にも陳情していますが、さらに人材不足が進んでいる土木作業員の問題がありますので、思うように進まない現状です。
人材不足の中でも特に不足しているのが、キャプテンクラスです。キャプテンクラスというのは、サービスのスタッフで、マネージャー、アシスタントマネージャーの次のクラスです。高校を出て5~10年ぐらいで、一番の戦力となる人材です。キッチンスタッフも同じような状況で、この年代が不足しています。これは日本料理に限らず、香港の飲食業界全体の課題です。
香港での人材採用が難しいので、海外にも目を向けています。日本には、この賃金で働きたいと手を上げてくれる人が結構いました。しかしこのクラスの賃金ではワーキングビザの取得が難しく、許可が下りません。そこで政府に陳情しているのが、ワーキングホリデーです。ワーキングホリデーは1年間働くことができるビザが出ます。
以前は同じお店で3ヶ月間しか働けませんでしたが、現在は半年間に期間が伸びました。しかし、採用するお店としては、半年間では期間が短いので、現在1年間働けるように陳情しています。ネックとなっているのが、香港は家賃などの生活コストが非常に高いことです。現在、寮の提供などの対策を期間の延長と併せて進めています。
このように人材不足の問題を解決するための努力をしていますが、この問題はまだ続きます。どなたかお知り合いで職を探している方がいらっしゃれば紹介していただきたいくらいです。
香港の飲食業界が求める人材は“笑顔のある人”飲食店をサービス業と捉えた場合に、記憶に残る店と、そうでない店の違いは何だと思いますか? もちろんコストパフォーマンスや、インテリアなども大切ですが、一番印象に残るのはサービスの良さです。それを支えるのは、やはり人だと思います。人の印象が味や値段への印象をも左右するという統計結果が出ているくらいです。
そこで求められる人材というのは、サービススタッフの場合は、まず笑顔があるということが大切になります。ご存じのとおり、香港のスタッフは笑顔がありません。しかし、フォーシーズンズホテルやペニンシュラなどの高級ホテルへ行くと、スタッフはみんな笑顔です。最近は飲食店でも笑顔の大切さに気付き始めています。
上場している大手チェーン店で、チャチャンテン(茶餐廳)という店があります。それからチョイワー(翠華餐廳)という店があります。今、彼らはサービスにすごく力を入れています。チョイワーのパイロット店へ行くとマネージャーは笑顔です。最近はスタッフにも笑顔が増えてきました。チャチャンテンもチョイワーと競って笑顔の教育をしています。
飲食店にとって一番大切なのはお客さんです。そしてお客さんの印象に残るサービスを提供するためには、コミュニケーションも大切です。サービススタッフの場合は、まずお客さんとのコミュニケーション、そしてキッチンスタッフとのコミュニケーションです。キッチンスタッフもサービススタッフと円滑にコミュニケーションが図れることが必要です。
日本である程度のクラスのレストランへ行けば、笑顔でサービスをしてくれて、気持ちよく食事ができます。私は「お客さんが手を上げる前に、お客さんが求めていることを察知しなさい」「お客さんがサービススタッフを呼ぶような店になっては駄目だ」という教育を受けました。日本ではこれが当たり前のサービスとなっています。こういうサービスを香港にも持ってきたいと思っています。
講師の吉田さん
講演会の様子